カイトの話
今シーズンは忙しかったのか、風が吹かなかったのか、あまり行けなかった。
初め九十九里の海沿いの道を走っていて、遠目から鳥かヘリか何かの群かと思ったらカイト(凧)だった。
実際始めるまで時間がかかったけど、
いつかやってみたいと思ってた。
サーマルが吹く夏の青空に浮くカイトは、本当に綺麗。
でも、カイトは自分にとってちょっと難しいプロセスを歩んでいる。
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スノボのように一人で気ままに行きたいんだけど、
海での一人はちょっとリスク。
その上、条件(風)が揃わないと遊べないので、思うようにいかない。
休みの日、
例えばランチ可能な6~7m/s以上の風が吹く日は、感覚として月一回あるかないか。
調べてみると、九十九里で10m/s吹くのは年50日くらい。
普通に週休2日の人が休みの日に、そんな10m/sの風に遭遇する確率は、
およそ5%以下。
甘く見積っても、20日間の休日の間にたった1日だけ吹く。
つまりサイコーなコンディションに立ち会えるのは、4ヶ月に一回ということ。
雑な計算だけど、感覚としてもそんな気がする。
さらにカイトはできる場所も限られている。
サーファーがいない場所でかつ同じ風を使うウィンドサーフィンと拮抗しない場所が条件となるから。
関東では、富津がメッカだけどやけに遠くて淋しい所。
九十九里は好きだけど、人のいない所では最近車上荒らしも多い。
狭くてブローの入る三浦もお薦めしないし、海の汚い湘南での市民権はまだまだ。
茨城なら大洗だけど、茨城は総じてアクセスが酷すぎる。鹿島灘はヘッドランドが多く、潮の流れがあって危ない。
だからショップ・スクールは場所を押さえる。
どことは言わないけど、
友人が木更津の外れでやってたら、お金を払ったらここでやらせてやるみたいな話があったみたい。
一式揃えても、やり続ける人は少ないはずなんだけど、
遊ぶならそこで道具を買わないと駄目なんだって。
それでゲレンデの確保・サポートをしている ということだけれど...
いずれにせよ、自分みたいにebayとかでせっせと安くお気に入りを揃えちゃうと、途端に難しくなる。
結局は、縄張りがあるということです。
さらにギア一式で2~30万位いっちゃうので、
おのずと可処分所得のあるおっさん向けのスポーツとなる。
なので、カイトは大人の人達向けで、ちょっと閉じた環境にあるといった印象。
そんな事情に構わなくてもいいんだけれど、そもそも群れるのがちょっと苦手。
その上でカイトはどこでも一人でできるものでもないというパラドックス。
いつかカイトだけをしにまとめてどっかに行きたいな。